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2018年4月号

 

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事務所通信

かけはし 2018年4月号

 

値決めの大切さ

 

 先日ある住宅建設会社からの相談を受けた話です。頑張って受注しているのに利益が思うように計上できないで困っているとのこと。経費は限界ぎりぎりまで削減しているし、現場は目一杯動いている。どうすればよいかというご相談でした。

利益は何から生まれるか

 

 多くの中小企業は長年にわたる不況の中で既に削減できる経費は徹底して削減してきています。これ以上削減するにしてもたかが知れた金額であり、業績を急回復させる金額には遠い金額と思われます。よって、なんとか利益を計上しようとする場合、重要なポイントは売上総利益であり、ひいては売上高ということになります。

売上高をアップさせるには?

 

 売上はどのように決定されるでしょう。 売上高 = 単価 × 数量

 

 つまり、「売値をいくらにするか」ということと「数をいくつ売るか」が全てです。単純な話ですよね。この2つのポイントから精査しないといけないということです。
たとえば、Aという商品を同業他社は100円で販売している場合、自社が70円で売れば販売数量は格段に伸びるでしょうが、大赤字になることは目に見えています。

 

【事例の住宅会社のケース】
相談を受けた住宅会社では毎月一棟の建設が精一杯という状況でした。月の必要経費は大体分かっていますし、平均の建坪は約40坪とのこと。そして現状での販売価額は坪当たり50万円で見積もっているとのことでした。

ただし、私なりに計算してみると坪単価55万円の売値にしないと利益計上がままならず、借入金の返済もギリギリという状況が判明しました。

坪単価を上げるためにはどうするか

 

売値、事例の場合の坪単価を55万円にすることは簡単です。ただし、お客様がいますし競合他社もいます。
その中で自社を選んでいただくためには工夫が必要です。考えられた工夫は、 

  • 現在無料の設計料を有料にする
  • 水道取付などの小工事についても別途料金をいただく、   などでした。

お客様が納得でき、合理的な方法を考えて売値をあげる方法を編み出すことが必要です。
単価を下げ、値引きをして売上を伸ばそうとすることは一般の中小企業ではご法度です。

 

明日ありと思う心のあだ桜 夜わに嵐の吹かぬものかは

 

直訳すると
 明日は都合が良いから皆で桜の花見に行こうと計画しても、夜に嵐が来て花見ができなくなることもあるよ

 

教え

 明日を頼りにして仕事を明日やれば良いと計画しても、明日になれば何が起きるかわからないから、今日のことは今日終えておけとの教え。

 だから物事を アトでやる。 アシタやる。 と 計画しても、いろいろ想定外の事が起きて計画倒れになるから、今日のことは今日やった方が良いと教えている。


いよいよ、3月も過ぎ4月となり、全く「光陰矢の如し」をつくづく身にしみて思う。
こんな調子で行けば、人生なんてアッという間に過ぎてしまうような気がする。
かと言って、毎日を無駄に過ごしているつもりも無いし、ダラけているつもりもなく、それなりに真面目にやっているつもりではいるが、はっきりと、私自身の足跡も見えない。
ただ、健康で真面目にやって来ただけとしか思えない。
それで良いのか。 と 何時も自問自答している昨今である。

 

税務通信 資産運用

 

 

 ここ数年、投資信託などで運用する際に税制面で有利になる制度が相次いで創設されています。口座開設の選択肢は増えましたが、どのように選んだらよいのかわかりにくい面もあります。それぞれの特徴をまとめてみました。

 

 

 

https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/knowledge/index.html

また、金融庁より「特設Webサイト」が発信されております。

シュミレーション等参考にされ運用を検討してみるのも良いかもしれません。

 

経営支援通信 二宮金次郎に学ぶ「人と組織の育て方」〜夢の持てる組織作り〜

 

 今月号も先月に引き続き、会長 神谷勇雄より、みなさんへ「二宮金次郎」についてお伝えしたいということで、「宮田村商工会」さんよりいただきました『二宮金次郎に学ぶ「人と組織の育て方」〜夢の持てる組織作り〜(発行:潟uレーン 著者:パートナーコンサルタンツ代表 山岡正義)』より お届けいたします。

一部省略させていただいた部分がありますが、ご了承ください。

経営支援部 浦野 正樹

第3章 金次郎の人や組織の育て方

 

 人や組織を育てるために、金次郎はまず人々の意思を尊重することと、皆を平等に扱うということを念頭に置きました。意思を尊重することにより、下からの盛り上がる力を作り、平等に扱うことで和の力、団結力を育て、明るく希望に満ちた「農村」という組織をつくろうとしたのです。土壌となる村の気風を「善」に移していくためには、悪を懲らしめるより、善を賞する方が効果的である。表彰制度として後述もしますが、投票により篤実精励の村民を挙げ、厚く褒美を与えることにより、そうでない者たちを感化していくという方法を用いました。記名投票による表彰制度が慎重に繰り返されると、気づかぬうちに人心が向上し、裏表のない明るい「村」という組織が育っていきました。

 人と組織はほぼイコールと言ってもよく、人が育てば自ずと組織が充実し、希望に溢れたものとなってきます。金次郎は大いに人を育てられたのです。

@心田開発  A至誠と実行  B五常講(ごじょうこう)<相互扶養金融制度>  C表彰制度
D芋こじ  E報徳<徳を以て徳に報いる>  F金次郎の人材育成の基本方針

 

「可愛いくば、五つ教えて三つ褒め、二つ叱って良き人とせよ」

第6章 結び 〜 「代表的日本人」として

 

 2018年(平成30年)は明治になってから150年の年となります。戦前は日本中の小学校の校庭には二宮金次郎の薪を背負った銅像があり、教科書にも載せられ、唱歌としても金次郎は歌われていましたが第二次世界大戦後、金次郎像は多くの校庭から姿を消し話題にもならなくなり忘れ去られていきました。戦後間もない教育の中では政治的に利用されたりもしました。

 それから70年。今改めて金次郎を学ぶとき新鮮な感動や勇気が湧き上がってきます。金次郎は多くの改革理念や思想哲学を生み出し、実践的に国や人を導いてきました。その哲学は私たち日本人の深い部分に沁み込んでおり、日本人の社会規範や道徳として私たちの精神的価値基準となっているように思えます。そしてその考えは今の私たちに生きる上での明るいヒントも与えてくれます。

 

「やれることを、今いる場所で、できることから一つずつ、諦めずに根気よくやり続ける」

 

この考えはどれだけ私たちに勇気や励ましを与えてくれることか。

 今後私たちが金次郎の教えを学び、一人ひとりが実践していったならば、個人も家庭も地域社会も活性化され、笑顔につつまれた持続可能な明るい社会になり、次世代を育んでいく生き生きとした空気にみちてくるのではないだろうか。

 

21世紀は金次郎の世紀だ。

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