税理士/長野県上伊那郡を拠点として活動する税理士法人さくら中央会計/宮田村、伊那市、駒ヶ根市

 

2023年3月号

 

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事務所通信

2023年3月号

「まんねり」に慣らされない

 

 ある飲食関係を手掛ける企業が廃業を決断されました。その社長は若くして起業し頑張ってきたのですが、コロナ禍の影響により売上の減少が経営に重くのしかかり、幕を閉める決断をされたのです。

赤字に慣れてしまった

 

 幕引きを決断されたときに社長が発した言葉です。「毎月の試算表を見るたびに赤字でした。売上が上がらないから赤字ということは解っていました。もう頭の中が赤字に慣れていました。」  試算表が赤字であっても現実はすぐには変わりません。赤字の分だけ現金を支払え!とでもなれば、慌てて対応するでしょうが、当然そんなことは起こりません。

 「しょうがねぇなあ!また、今月も赤字か」で終わってしまいます。
 ただし、試算表の赤字はペーパー上の赤字だけにすみません。その分、現金預金などの財産が減ったり、借入金等の債務が確実に増えています。赤字がなぜ怖いって「資金不足により企業の支払い能力がなくなることが怖いのです。」

 毎月の赤字は真綿で首を絞めるように、赤字の金額の分だけ徐々に企業の財務体力を奪っていきます。そして、資金が底をつき、にっちもさっちもいかなくなった時に「企業の幕引きの決断」を迫られるのです。

私の常識は他人の非常識

 

 借入金が多くある会社は、少々借入金が増えてもほとんど気にすることはありませんが、ずっと無借金で経営してきた会社が借り入れをしなければならない状態に陥ると、清水の舞台から飛び降りるほどの衝撃を受けます。

 人間の慣れとは恐ろしいもので、ずっと続いている環境や状態が普通のもののように思えてしまいます。
無借金の社長から見れば、多額の借入金を背負う会社の大変さに恐ろしささえ覚えるでしょう。つまり、自身が常識または普通の状態と思っていることが、他人から見ると非常識または異常な状態となることがあるのです。

企業の体質は経営者の思いで作られる

 

 皆様の会社の決算をしていて思うことですが、多額の利益を出す会社はほぼ毎期、多額の利益を計上します。少額の利益の会社は毎期少額、トントンの会社は毎期トントンとほぼ似通った結果となります。同じ業種であっても、会社によって利益水準が異なります。そして、これらの企業体質は経営者が現状に満足するか、理想の水準を目指して努力や舵取りをするかによって決まってきます。

 経営者が目指す水準を明確に定め、それに向かって改善すべき課題を毎期計画に落とし込み、実践を重ね、計画を達成しているかを確認しつつ、前に進むことが経営の王道です。

 私たち会計事務所の役割は、単に赤字・黒字の状態を正確にお伝えするだけでなく、いかに御社の財務状態が普通なのか異常なのかをお伝えすることでもあると思っています。同業他社はどういう水準なのか知りたい場合など、是非お声がけください。

 

社長 神谷正紀

税務通信 コロナ融資の返済でお困りごとはないですか

 

 コロナ融資の返済も今年から本格化する中、業績が思ったより回復しておらず資金繰りが厳しくなる会社も多いようです。さらに世界各国の金融政策も正常化に戻す流れから長期金利は上昇してきており、足元の日本の長期金利もじわじわと上昇傾向にあります。

 今まではコロナ特例もあり低金利で借入ができましたが、今後は資金調達コストの上昇が懸念されます。収益の回復が必須の中で事業計画をしっかり立てていないと銀行借入が難しくなっていく可能性もあります。

 


 

 さくら中央会計では今後の事業収益回復や拡大のための事業計画をお客様と一緒に考え策定することができます。売上を上げるには投資が必要になりますが、その際に補助金や優遇税制を活用していくことも企業にとっては必要です。
 まずはご自身の会社の財務分析や銀行の評価格付けがどの位置にいるのか。どんな経営課題があるのかを早期に把握することが重要です。

 事業回復の一歩目として早期経営改善計画を策定してみませんか。国の認定支援機関であるさくら中央会計での計画策定費用には国から2/3もの補助が受けられます。

 

 

 

今井 亨

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